下の画像は佐世保にある干尽町にある倉庫群です。日本遺産にも登録され、現役の倉庫です。現役のため外から見るだけですが、この倉庫群は圧巻です。
佐世保/させぼ
20150401現在
【 矢印のあたりが佐世保 】©グーグル
■ 2001年 # 売上トップ企業の新旧交代年
佐世保重工業が沈んでいくころに浮上してきたのがジャパネットたかたです。
2000年に入るまでは佐世保重工業とジャパネットたかたは、売上高の差は親子ほどちがうものでした。その差もジャパネットの売上高が100億円を越えた1996年から縮まりはじめ、2001年には逆転しました。
佐世保重工業 | ジャパネットたかた | |
2000年 | 499.3億円 | 421.4億円 |
2001年 | 438.2億円 | 449.0億円 |
2002年 | 473.6億円 | 624.2億円 |
2003年 | 451.9億円 | 705.4億円 |
通販業界と造船業界では業界の成長スピードはちがい、勢いよく伸びていくジャパネットたかたに対して佐世保重工業はジワジワ減収となっていきます。
2001年に売上高で追い抜かれて以来、佐世保重工業が抜きかえすことはありませんでした。
佐世保のトップ企業の新旧が入れ替わるころ、開業して8年になるハウステンボスは経営不振で揺れていました。
*1 佐世保重工業 各年度決算短信 ジャパネットたかたホームページ
■ 2,500円 # ガイド料「海上自衛隊員の妻と歩く基地のまち佐世保」
【 干尽町の倉庫群 】
「妻」とは現役海上自衛官の奥さまです。ツアー名に偽りはありません。
関係者によると、一緒に歩いてくれる彼女は地元バス会社の元バスガイドですので、ガイドはお手のものとのことです。
ただ、なにをカン違いしているのか、「このツアーは夜ではないのか?」という問い合わせがたまにあるそうです。
やや悩ましいツアー名ですが、地元観光コンベンション協会が企画する健全な町歩きです。
奥様の年齢は(あえて)不明
佐世保ではガイドをともなう有料のツアーもある一方、おざなりな保存状態のままの旧軍事施設もあり、力の入れように差はあるものの港の観光コンテンツ化に取り組んでいます。
見るだけで満足といえる施設は多く、間口180mの倉庫がならぶ干尽町の倉庫群はみごたえ十分です。
同倉庫は
- 戦時中 魚雷の倉庫
- 現在 造船工場の工場
です。この先を抜けると現役のネイビーの弾薬庫があります。
佐世保には太平洋戦争中、地元小学生と先生たちによって掘られた防空壕や開戦の暗号「ニイタカヤマノボレ一二〇八」を打電したとされる針尾送信所があり、旧軍事スポットも多く残っています。
■ 630円 # 日替わり定食のお値段(ただしメニューはこれのみ)
市場に流通する魚とは売り物になる魚です。魚市場には売り物にならない魚も水揚げされます。
売り物にならない魚とは形が不ぞろいなどの規格外の魚であり、養殖のエサにされるか、あるいは廃棄されます。食べられないわけではありませんが、もったいない話です。
【 もったいない食堂 】
佐世保魚市場には、そういった"もったいない魚”を日替わり定食として、出す飲食店「もったいない食堂」があります。
市場関係者のための飲食店ですが、海の男たちが漁やセリを終えて酒盛りしている雰囲気はありません。一般の人も利用でき、社員食堂のような落ち着いた食堂です。
メニューは日替わり定食(630円)のみ
といさぎよい品揃えです。極力ロスを出さないための"単品経営”ですが、メニューで不自由な思いをさせる分、ダシや調味料などは化学調味料を使わず、食堂オリジナルの手作りで安心・安全にこたえます。
こちらのほうが廃棄ロスは多く出そうですが、ここは市場直結の食堂、天然の規格外の魚が入ってきます。
座席数60名、営業時間は朝6時から14時まで、平日のみの営業は、観光スポットとしては残念、いやもったいない食堂です。
年季の入ったビニールのテーブルクロスやペンキのはげかかった鉄骨がむき出しになっている店内は、やはり市場関係者向けの飲食店です。
それでも月に2回ほどは大型バスでお客がやってくるとのことで、ゆくゆくは観光スポットとしてのにぎわいも期待できそうです。
食堂からは相浦火力発電所の無骨な煙突も見え、九十九島の島々をぬうように航行する漁船もみえます。
魚市場内の発泡スチロール製のトロ箱がこすれるキュッ、キュッと、構内にひびく音も耳に気持ちいいです。セリは朝4時30分からと6時からの2回。
セリの見学も少人数であれば可能ということですので、"もったいない”を感じてみるのはいかがでしょうか。
■ 960m # 商店街内のアーケードの長さ
佐世保の商店街は、平日の昼間から買い物客でにぎわっています。
そのにぎわいぶりから日本一元気な商店街といわれ、行政から表彰され、経済団体、自治体からの視察は多いものです。
その商店街は四ヶ町商店街(読み:よんかちょうしょうてんがい)といい、佐世保市の社会的重心にあり、バス、鉄道などの公共の交通機関に不自由ないロケーションにあります。
同商店街は、本島町など商店街沿いの4つの町で形成されていることがその商店街名の由来です。
【 商店街、朝の風景 】
さらに延伸して栄町など3つの町で形成されている三ヶ町商店街(読み:さんかちょうしょうてんがい)があり、両商店街をつなげると直線距離960mとなり、日本一長い商店街となります。
佐世保の商店街
↑ 佐世保市役所側 |
松浦町 |
常磐町 |
栄町 |
島瀬町 |
本島町 |
上京町 |
下京町 |
↓ 佐世保駅側 |
毎年12月のある日。960mの商店街内にテーブルを置き、パーティーが開催されます。
参加料1,000円、食べ物、飲み物を持ち込み、商店街のアーケードの下、皆で盛り上がります。参加総数は5,500人、端から端までテーブルを 並べるとこの人数が限界です。
■ 佐世保バーガーの功績 ①/5
基本的にかぶりついて食べるもの、直接、手にとって食べるものは上品とはいえませんが、おいしいものです。
しかも箸、フォークなど不要ですので、食し方は世界共通です。
いまではマクドナルド(本社:アメリカイリノイ州オークブルック)のハンバーガーがハンバーガーの標準の感がありますが、佐世保バーガーの誕生は同社設立より早いものでした。
- 1950年ごろ
佐世保に駐留していたアメリカ海軍が地元の飲食店にレシピを伝える
アメリカでマクドナルドビジネスの相談、交渉はじまるアメリカ、マクドナルド社設立
東京都銀座にマクドナルド国内1号店オープン - 2002年
佐世保市政施行100周年プレ事業の一環として佐世保バーガーをPR
佐世保バーガーフェスティバル開催 - 2004年
佐世保バーガー、やなせたかし氏によるオリジナルキャラクター誕生 - 2010年
地元事業者らによる佐世保バーガー事業協同組合設立
(財)佐世保観光コンベンション協会「佐世保バーガー」の商標登録
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