佐世保/させぼ
20150401リリース
【 矢印のあたりが佐世保 】©グーグル
■ 46.4歳 # 佐世保市民の平均年齢
青年実業都市とは1981年(昭和56年)、佐世保市の定例市議会の最終日に可決された佐世保市総合計画で同市が目指した都市像です。その総合計画の文頭は以下になります。
佐世保市がめざす将来の都市像を西海の美と溢れる市民のエネルギーを基調とした、活力ある産業と豊かな文化・福祉の"青年実業都市”とする。
? 青年実業都市
青年実業都市とは意味不明ですが、気持ちはわからなくもありません。計画立案時、佐世保重工業は比較的平和な時期であり、ハウステンボスはまだまだの時代です。
すでに当時から人口は減っていましたが、”昭和65年以降(1990年)からは減少が予測される状況である”とのん気&先送りな姿勢でなにも手を打たずにいたようです。
【 現在の佐世保市中心地 】
佐世保市はその平均年齢からすると中年というところでしょう。佐世保市民の平均年齢は男性44.1歳、女性48.5歳、双方で46.4歳です(*1)。国内全体の平均年齢よりやや高く、県全体とはほぼかわりません。
総合計画での1990年の佐世保の人口と人口に占める65歳以上の割合の計画と実際は以下のとおりです。
- 計画 26万人 12.5%
- 実際 28万人 15.0%
世の中は予測どおりにはいかないものです。あわせて青年も時間がたてばおじさん、おばさんになります。
*1 総務省:国勢調査(2010年)
■ 10,000円 # 市内在住者のふるさと納税による納税額
市債は借金ですが、ふるさと納税は寄付です。そのため自治体にとっては返さなくていいお金です。マチの財政健全化のためにも国内の自治体はこぞって、この制度を導入しています。
佐世保もその例外ではなく、「キラッ都(と)佐世保応援寄付金」として募集されています。募集をはじめてから2013年3月末までの累計額は以下のとおりです。
1,771万3,001円
同地のふるさと納税による"特典”はなく地元の施設整備にあてられ、あまると「ふるさと創生基金」として積立てられます。
なお、佐世保市のおとなりの平戸市は、ふるさと納税では国内最多の寄付額がありました。その額は12億7,884万円でした。
佐世保市もこれを聞いてあせったのか、特典付きふるさと納税制度とするための準備経費470万円を翌年度予算計上しました。
【 おとなりの平戸市 】
■ SSK 3 # 地元でのプレゼンス
日本全体からみると日本の西の端にある造船会社の一つですが、佐世保にとっては地元経済を牽引してきた地元の誇れる企業です。
従業員はもっとも多いときで6,975人いました。佐世保には1社で5,000人以上を雇用する企業は同社以外にはまだありません。
【 佐世保重工業 】
地元佐世保市の公表する主要経済指標の項目には、工業出荷額や商業販売額に並んで佐世保重工業の売上高が記載されています。佐世保市にとって同社のプレゼンスは大きく、以下の数字はそれを示しています(*1:2012年)。
- 18.1% 佐世保市の製造品出荷額総額に占める同社の売上高の割合
- 13.7% 佐世保市の製造業で働く人に占める同社の従業員の割合
佐世保重工業の売上高のほとんどは工業製品としての売上高といえることから、同社の業績は地元製造業の製品出荷額に大きく影響します。
2012年、同社のシェアは2割に切っていますが、同社の売上高がピークだった2008年は、佐世保市の製造品出荷額総額に占める同社の売上高の割合は44.3%でした。
2008年 44.3% → 2012年 18.1%
2008年はピークだったこともありますが、同社の業績がわりと平穏なときでもそのシェアは3割台をキープしていました。同社は佐世保になくてはならない企業であることがわかります。
*1 製造品出荷額:工業統計調査 働く人:経済センサス(ともに2012年)
■ 1990年3月 # ジャパネットたかた通販事業はじめる
ジャパネットたかたの本社は佐世保市日宇にあります。本社社屋は国道35号線の日宇バイパス沿いに立地しています。近くには物流センターもあり、丘の上にあるためか城郭にもみえなくもありません。
【 ジャパネットたかた 社屋 】
このバイパス沿いは大型店が連なるショッピングゾーンにもなっており、ニトリ、エディオンなどが出店しています。
ジャパネットたかたが通販で販売している商品は、足元のリアル店舗でも販売されています。なお、同社は通販の会社ですが、地元佐世保の商店街には同社のリアル店舗があります。
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