マチとの遭遇 九州編

スロウな旅:タイクツーリズム

50代男子。コロナ禍の熊本をウロウロしたときの記録、いや記憶。2020年9月 その②

2021年10月09日 08:10 by keiki-kazeto

コロナ禍では「旅は一人」が正しい行動作法ではないでしょうか?

#現在地@熊本市中央区下通

前号と同じく2020年の記録(記憶)。

50代男子。コロナ禍の熊本をウロウロしたときの記録、いや記憶。2020年9月 その①のつづきです。

2020年9月。一旦はコロナ禍はおさまったかのようにみえ、人々は移動を再開した。その2か月前、九州は熊本県、人吉地方を48時間に500㎜の雨量を記録するほどの豪雨が襲った。人吉といえば球磨焼酎。焼酎を愛好する者は当地の豪雨ときくと、球磨焼酎の供給が気になり、すぐさま現地へ訪れてなんらか協力したいところだが、コロナもあって県外者に対して全般的にウェルカムモードではない。そういった状況のなか同地を迷惑にならないように訪問した。

移動する人

地域ケーザイに関わる仕事をするおじさん(当時50歳)

カゼトケイキ(福岡市在住)

 

■ 熊本:9月某日(金)
 地元百貨店鶴屋の地下の酒売り場に行く。地下の食料品売り場、主婦らしき女性が大勢いる。

 コロナ禍の今であるも、こう大勢いては、お客は普段より多いのか少ないのかわからず。  

 酒売場にはお客少なし。地元熊本の焼酎5本と地元の料理酒1本を送料負担で購入。  

 送料負担にひっかかるのが我ながらケチ(≒価格過敏症)なところか。

購入したブツ
35度本吟六調子(六調子酒造(株))他4本計5本
料理酒含め総額12,051円

■ 熊本:9月某日(金)
 地元熊本の料理酒:赤酒はぜひ買えと昨晩、知り合いに言われたので購入した。

【 赤酒 】

■ 熊本:9月某日(金)
 地方百貨店の鶴屋。地元熊本には三越などの中央資本のデパートがない。

考えられる「ない」理由

  1. 市場として魅力がない
  2. 鶴屋に太刀打ちできない
  3. そのどちらとも  

 その昔、地元熊本には鶴屋百貨店をしのぐ大洋デパートというのがあったらしい。県民百貨店というのもあった。

株式会社鶴屋百貨店
売上高531億6,700万円
2020年2月期
従業員一人当たり売上高
7,683.0万円

* 同社HPより

■ 熊本:9月某日(金)
 熊本にはニコニコ堂というのもあったが、それはデパートでなくスーパーと熊本の知り合いに突っ込まれたことを思い出した。

 寿屋というのもあったがニコニコ堂と同じく、そうらしい。

 両方とも倒産してしまったが、おめでたい社名は倒産をまねくようだ。

■ 熊本:9月某日(金)
 ニコニコ堂といえば女子マラソン選手の増田明美を思い出した。  

 なお、増田明美ではなく、正しくは松野明美と後で知る。ともに女子マラソン選手だが「明美」ちがいであった。  

 地元には松野姓の国会議員もいたが熊本には松野さんは多いのか。  

 松野明美は県会議員でもあるようだ。

■ 熊本:9月某日(金)
 鶴屋百貨店を出る。ヒルメシ時になり、目当てのトンカツ屋に足を向ける。

 途中、熊本の商業地でもっとも地価の高い場所を行く。あいかわらず下通商店街は人通りがある。  

 残念ながらここでもいつもより人が多いのか少ないのかわからず。マスク着用率は高い。  

 トンカツ屋入店。お客の入りは半分程度。満腹&満足になって店を出る。

熊本市中央区下通1-3-7
242万円/㎡(当時)

いまだ球磨焼酎の人吉には向かえず。

■ 熊本:9月某日(金)
 少々食べすぎた。10年前はかるくイケたが50歳(O-50)を超えると苦しくなるようだ。

 飲食店も年配客向けに、オーバーエイジ枠メニューを考えてほしい。

 高齢のおばあさん二人組もいたが、適正なボリュームであるのかいらぬことだが気になる。

■ 熊本:9月某日(金)
 店を後にして引き続き下通を歩く。商店街内にあるものづくりにこだわりのあるブティックへ入店。  

 地方にあって競争力のあるアパレルメーカーとして注目を集めていると聞いている。

 ファッションにこだわりのありそうな男子(30歳前後)、先客にアリ。

■ 熊本:9月某日(金)
 ブティックというよりも洋品店という店構え。あえてそうしているのが競争力の源泉か。

 それともそういった店構えは熊本テイストか?  

 熊本はファッション感度の高いマチだけに、なんらか理由あってのことだろう。

■ 熊本:9月某日(金)
 ファッション目線ではなく、ものづくり目線というかビジネス目線で物色。  

 タグや値札にメイドインジャパンとアリ。

 地域ケーザイをリサーチする者としてはジャパンではなく、九州にこだわってあるとうれしい。  

■ 熊本:9月某日(金)
 こちらから声をかける。フレンドリーな店員さんであった。

 服とは関係なく「肥後もっこすとはなんですか?」とたずた。

 本人、地元人ではないらしく、的を射た回答は得られず。  

 しばし同氏の接客を受ける。「文句を言うなら買ってから」の信条の自分としては実際に同社イチオシのシャツを購入。

  • 購入した製品
    シャツ(男性用)
    金額忘れた

■ 熊本:9月某日(金)
 ブティックを出て、投宿した先に荷物を預けているので受取りに戻る。

 宿の女性スタッフ、こころよく渡す。ふたたび通町筋の電停に。

 ブティックといい、宿のスタッフといい、人とのふれあい、しかもヨソの土地の人とのふれあいはコロナ禍にあって、特別な気分に。

 ただし、ふれあった熊本の人たいてい地元人ではなかったが。

■ 熊本:9月某日(金)
 電停で電車を待つ。道路の中央部分に電停はあり、電停スレスレにクルマが走る。

 見通しのよい一直線の道路もあって、はるか向こうからこっちに向かってノロノロとやってくるのをヒヤヒヤしながら待つ。

■ 熊本:9月某日(金)
 電停からでは車両の先頭部分しかみえないので、一向にやってこないようにもみえる。  

 距離感を先頭部分の大きさでつかまなければならないのは、同じレールの上を走る鉄道ででも路面電車はちがう鉄道と実感。

■ 熊本:9月某日(金)
 電停:熊本駅前に到着。乗客一斉に下車。下車した多くのお客、ゾロゾロとJR熊本駅に向かう。

 熊本駅向かいには5階建以上のビルがそびえたつ。周辺はまだまだ工事中。熊本の地価上がりそう。

 駅舎入口のスタバにてしばし休憩。感染防止対策もあって間引き営業もあってもお客は絶えず来店。  

 これからの予定を確認。webマガジンの宮脇シリーズのリサーチのためJR三角線への乗線を予定。

【 熊本駅 】

■ 熊本:9月某日(金)
 三角線の乗線前に熊本駅の飲食店とお土産売り場をウロウロする。 お土産に、いや全体的にくまモンのイラストが目立つ。

 熊本に入るとなにかとくまモンが目立つ。  

 コロナ禍もあってお客、モノともに少なく感じる。

 とはいっても昼時ではないが食べている人もいれば、飲んでいる人もいる。全体的ににぎやかしい。  

■ 熊本:9月某日(金)
 出発時間が近づいてきたので、切符を買い改札を抜ける。三角駅の車両に乗る。車両は当方好みのキハ。

■ 熊本:9月某日(金)
 乗客少なし。旅行中と思しき若者が数名ほど。

 彼らも自分と同じく終点三角駅まで乗車。

■ 熊本:9月某日(金)
 向かいあうモケットのシートに座る。久しぶりのキハへの乗車にうれしさ大。

 コロナ対策ではないが、窓を開け閉めする。入ってくる風が心地よい(やや湿っぽいが)。

【 車両:キハ 】

■ 熊本:9月某日(金)
 鹿児島本線から分岐する宇土駅までは内陸を行くうえに見慣れた風景なので、さしてときめきナシ。  

 終点の三角駅までは鉄道以外の手段で何度か訪れたことがあり、三角駅がどんな駅かは承知済み。  

 とはいっても宇土駅~三角駅間はどのような沿線風景かは知らず、遠浅の御輿来海岸を一度目にせねばの思いから網田駅までは行ったことはある。

 夕日時が絶景とされているが汐が引いている時分なら、訪れて損はナシの景色と思えた。

三角線

  • 起点:宇土駅
    緑川駅
    住吉駅
    肥後長浜駅
    網田駅
    赤瀬駅
    石打ダム駅
    波多浦駅
    終点:三角駅

 

― 三角線 ― 

■ 熊本:9月某日(金)
 住吉駅をすぎたあたりから海がみえはじめる。国道57号線と並走しており、クルマと競りあうように走る。

 クルマを運転する人のマスク着用率は半々。列車の乗客は皆マスク着用。  

 住吉駅、肥後長浜駅とすぎ、網田駅でだれも下りずだれも乗らず。

 しばし海べりを行く。車両から海をながめみる。曇り空であるのは日ごろの行いが悪いせいか。

■ 熊本:9月某日(金)
 赤瀬川駅からうっそうとした山の中を行くようになった。そのぶん、高い位置から海を見下ろすことになった。  

 そのうち海も見えなくなったと思ったら、いままでみえていた反対側の窓から海が見えるようになり、いつのまにか終点の三角駅に到着した。  

 お客はゾロっと下り、終着駅だけに全員同じ方向へ。

【 三角駅 】

■ 熊本:9月某日(金)
 三角駅、改装されてこじゃれた(女子ウケ)駅になっている。

 改札を抜けると目の前すぐが海ではないが、遮る建物などはないため開放度100レベルで100m先に開けた海がみえる。

■ 熊本:9月某日(金)
 宿泊客の送迎らしく宿の人が出迎えにきている。 このコロナ禍にあって国内観光とは、ありがたい国民である。  駅舎前のコーヒースタンドが営業しているが、だれも立ち寄らないのはコロナか?実力か?

熊本駅~宇土駅
運賃:760円(大人)

■ 熊本:9月某日(金)
 駅舎前方左に白い三角錐状の建物を発見した。

 アーティスティックな建物だが、評価が割れてそうな建物でもある。

 SNSでチラッとみると評価は割れている感アリ。  

 こういった建築物にはリサーチのため立ち寄るべきだが出発時間も迫ってきているので、立ち寄らず遠くからながめるだけにしておいた。  

 このあたりには世界遺産の構成資産の一つ三角西港があるが、歩いて行ける距離でもないためウロウロせずに正味20分もない三角駅滞在となった。

三角駅着15:40
三角駅発15:57

■ 熊本:9月某日(金)
 発車時間が迫ってきたので切符を買い、乗車する。またしても2両編成のキハ。乗客は自分のみ。貸し切り状態。  

 JR九州が公表した線区別収支では三角線の営業損益は2億7,300万円(2018年度)。

■ 熊本:9月某日(金)
 乗客が自分一人という状況では赤字となるのも仕方あるまい。  

 次の駅で旅人らしき若者一人が乗車した。鉄道ビジネスからすると旅人は一見の客。

 赤字解消には、3年間固定客となる地元高校生でないとキビシイ。

■ 熊本:9月某日(金)
 宮脇俊三氏著作の「時刻表2万キロ」に三角線の記述は少ない。その理由はわかる。

 たしかに何もない。

 石打ダム駅のような秘境駅もあるが秘境駅では、なにかのきっかけで一瞬ブームにはなるだろうが、JR九州の収益を押し上げる効果は少ないと思われる。

■ 熊本:9月某日(金)
 秘境駅では人がジャカジャカおとずれる可能性も小さい。

 しかも秘境に人がジャカジャカ訪れては秘境でなくなる。  

 乗客はあいかわらず乗ってこず。乗り換えのため宇土駅で降り、八代駅まで向かう。宇土駅からは高校生客満載であった。

■ 熊本:9月某日(金)
 宇土駅から八代駅までの沿線両側には田んぼが広がり、成長した苗が伸びて、一面緑である。

 見た目にすがすがしい。ところどころに住宅もある。  

 沿線情報では稲だけでなくイグサもあるということだが、判別つかず。 停車のたび、地元沿線高校生が少しずつ降りていく。終点の八代駅に到着で全員下車。  

 八代駅背後の工場群の煙突から白い煙がモクモクと。白い煙はケムリではなく水蒸気のこと。これについてはwebマガジンでも書いた。

現時点@八代駅

 

 

 

 

本号はここまで
50代男子。コロナ禍の熊本をウロウロしたときの記録、いや記憶。2020年9月 その②

 

リサーチに協力していただい方々に感謝いたします。
一方、リサーチに協力していただけなかった方、次回ご協力にお願いいたします。

 

訂正の連絡はこちら

 

【注意】
地図はグーグルより加工
価格・数量などは初回公開当時のもの
画像は下手上手関係なくローカライズド(LCD)
なお、取材日当日でないものもアリ
現地に赴く場合は、公式情報を確認されてから行くように

初回リリース
202109
11

ここで紹介したことはすでに過去の情報となっていることを申し伝えておきます。

 

マチとの遭遇 九州編
#オールラウンド九州(ARQ)

 製作:ローカライズド(LCD)

■ メンバー
#1 風戸ケイキ
(リサーチ)

#2 ワリアイト・リョウ
(リサーチ)

#3 タシロ(プレス)

 旅とカットソーシリーズ
2021

関連記事

【最新報】木下斉さんも言っている。地元が陥る地域ブランド化に失敗する3つの罠。

地域ケーザイをおもしろく

ふるさと納税2019 1/②

地域ブランドの罠(九州のケース)

ふるさと納税2019 2/②

地域ブランドの罠(九州のケース)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

ARQ:番外編

ローカライズド(LCD)は、いつなんどきでも九州の競争力について考えていま...