小値賀 牡鹿ではない 旅にもイノベーションを求める人へ
小値賀はマチの標識にお茶目なところがあります。「牛に注意!」のカンバンを見かけたら小値賀に来た甲斐もあったといえます。
【 歓迎してくれています。小値賀町 】
小値賀/おぢか
20160401現在
制作:ローカライズド(LCD)
小値賀はここに
■ サンセットポイント
「西の果て」と自称するからには、国内では日が遅く沈む町の部類になります。沈む夕日にはウットリできるのですが、いつまでもウットリしていると危険がせまります。
小値賀の日の入り時刻(2016年)
夏至 19:37 冬至 17:21
日が沈むと、街灯もないあたり一帯は真っ暗になり、帰り道の確保に苦慮します。日が沈まないうちに帰りましょう。
【 夕日スポット 】
■ おぢか国際音楽際
離島の音楽際です。2015年で14回目の開催となりました。
地元ターミナルのロビーの陽あたりのいい場所に、グランドピアノを置くぐらいの町ですので音楽にも関心が高い?のでしょう。
地元の教会、お寺、離島開発総合センターでコンサートが開催(有料)されます。同音楽祭の開催期間中(4日間)プロの演奏家の実演とあわせて、プロによる個人レッスン(有料)も受けられます。
募集人数はピアノ16名、ヴァイオリン6名、チェロ6名となっており、応募資格は音楽家、音楽学校受講生、在学生、音楽愛好家です。
島にそれだけの数の音楽家がいるかどうか不明ですが、島外の音楽家も参加可能ですので、ミュージックツーリズムという新たなツーリズムの開発にも期待できます。
ピアノのレッスン会場は総合センター、総合体育館ですが、チェロやヴィオリンは、小値賀の誇る古民家となります。
■ ビジネスホテルがない
小値賀には旅館はあってもビジネスホテルがありません(*1)。同じ長崎県には宿すらない自治体もあるので、町にビジネスホテルがないことはたいした問題ではありません。
ビジネスホテルがないという事実は、町にビジネス機会がないとみなされているようでもあります。
小値賀にビジネス機会がないということはなく、地元には経済団体として小値賀町商工会があり、会員への金融や労務についての相談に応じています。なお、会員数は非公表です。
*1 長崎県:長崎県観光統計
【 小値賀の路地裏 】
■ 議会
このところ図書館があらたな観光スポットとして注目をあびるなか、議会もその可能性があるのではないかと目されています。
小値賀の町議会では、本会議の開催日に傍聴席を開放しており、予約不要で傍聴できます。
議会 = 退屈
ということはなく、人によっては興味の対象となります。
小値賀町議会が発行している「おぢか議会だより」によると、「議会への視察が急増」となっています。
2015年に入って7月までに5つの自治体議会関係者が来島されたとのことです。小値賀は小さな島でありながらも議会運営の先進的な改革に取り組んでいます。
■ ○○の松原
景勝地。昭和のひびきですが、景色のよい場所であることにはかわりません。
小値賀にも景勝地として「○○の松原」はあり、小値賀のそれは「姫の松原」です。松原の中を舗装された道路がまっすぐ走ります。
姫の松原の他者評価
日本の名松100選
新・日本街路樹100景
両サイドは松林。500mほどの松並木は車で突き抜けるにはあっさりですが、自転車や徒歩にはほどよい距離です。
【 姫の松原 】
■ 現金経済
小値賀の島民は顔が信用なのか、島内ではクレジットカードが使えません。
端末そのものがないため、アウトサイダーも使えません。
消費者金融の無人窓口もなく、小値賀への訪問には現金を多めに持参する必要があります。なお、小値賀で強盗や泥棒の類いにあったという話はきかないということでした。
【 こんな街並み 】
■ 牛
小値賀島には牛の塔があり、牛の標識があります。前者は牛の供養であり、後者は牛への配慮のです。
小値賀では牛が見晴らしの良い海べりの高台に放され、草を食んでいます。
牛のビジネスは繁殖と肥育に分業化されており、小値賀の多くの農家は繁殖農家です。繁殖農家のウデは平均分娩間隔の短さで競われます。
地元小値賀和牛改良推進組合はその短さで
全国3位
となった実績もあります(*1)。小値賀の畜産農家は繁殖農家のためエンドユーザーに"小値賀牛”が届くことはありませんが、その後の松坂牛、神戸牛となる可能性をもって出荷されます。
*1 小値賀町ホームページ 20110108
【 牛に注意 ! 】
■ 地元産他産地ブランド
小値賀のウニの瓶詰めは"塩”です。ウニの瓶詰めといえばアルコールが知られたところですが、当地は塩で加工します。
ウニの瓶詰めといえば下関がよく知られたところですが、ある小値賀の事業者は下関にもウニを卸しています。また、小値賀でもウニの瓶詰めがあります。
下関産 :アルコール漬け 小値賀産:塩漬け
ウニの捕獲地で即加工できるため、アルコールではなく塩での加工が可能となり、ウニ加工品ブランド産地の産品とはちがった特徴になります。
なんでもかんでも島で調達して加工し、島の事業者の名前で販売できるかというわけではありません。
ある商店の海産物の加工食品の表示には、販売者には自社名が明記されていましたが製造者は記載そのものがありませんでした。
加工された製品を仕入れ、自社は袋詰めだけして販売しているとのことです。OEMをされたり、したりで島のビジネスも上手にされています。
■ 地酒がない
藤松の勝手口の横にだされている空の酒瓶は、"地アルコール”ではなく、九州地方の酒や焼酎でした。
地元の地理的範囲をどこまでするかによりますが、地元で地元のサケが頂けません。
現在、小値賀島には酒蔵はありませんが、その昔は小値賀杜氏と呼ばれるほどの人材を九州各地に輩出していたことを考えると、少々残念なことです。
【 小値賀ってこんなところ 】
マチとの遭遇
マニアック観光#小値賀への接近
その12 終了
注意 情報は2016年4月1日現在のものです。
現地の状況は刻々と変化しています。
現地に行って確認することをおすすめします。
制作 : ローカライズド(LCD)
リサーチ : 風戸ケイキ/ワリアイト・リョウ
「マチとの遭遇#小値賀編 マニアック観光#小値賀への接近」
制作委員会作品
Language:Japanese text only
Not Rated
Copyright © <2016>ローカライズド . All rights reserved.
読者コメント