■ 合併前 経済
人口で5.9%、面積で4.6%、事業所数で6.4%、働く人で6.2%の自県内シェアを占める久留米市です。しかし、県内総生産額に占める同市の市町村内総生産額のシェアは5%台となります。
県内総生産額に占める同市の市町村内総生産額の割合は、合併前は5%台ではありませんでした。旧久留米市では4%台であり、合併後の旧4町分を単純合算して5%を超えるシェアとなり、その後5%台になりました。
マチとの遭遇 九州編
久留米/くるめ
20160101現在
■ 合併前 経済 2
下記は、市町村合併する前の1990年度からの旧市町村の一人当たり市町村民所得の過去10年間の平均です。
- 275.4万円 旧久留米市
- 243.5万円 旧北野町
- 242.7万円 旧三潴町
- 230.4万円 旧城島町
- 204.7万円 旧田主丸町
これらは合併前の数字ですが、合併後の久留米市の一人当たり市町村民所得の平均は266.0万円となります。
数字の上では、恩恵を得た町のほうが多くなりました。旧城島町には現在、駅はなくおろか鉄道は走っていません。
市町村合併前の旧市町村の一人当たり市町村民所得は、上記のような序列になりましたが、旧城島町は酒で、旧田主丸町はぶどうで、黄金時代がありました。
*1 福岡県:ふくおかデータウェブ
■ B級グルメの聖地久留米 6
肉類全般を竹串にさして焼いたバーベキューのような食べ物をヤキトリと、説明できます。
肉だけでなくシイタケなどの野菜、シシャモなどの海産物も串にさされて出されます。
こういった"ヤキトリ”を出す店が久留米には集積しており、その店の営業スタイルも屋台、専門店、居酒屋、テイクアウト店とさまざまです。
そういったお店が200軒あるとされています。たれ、塩、焼き方、下処理、下味のつけかたと、創意工夫がなされ、どの店もケムリがモウモウとしています。
ヤキトリは「飲み屋で一杯」的なオヤジ色強い食べ物ですが、当地ではコドモを連れた家族連れもみかけます。
オヤジ独占的な食べ物ではなく、地元の人の当たり前の食べ物として定着しています。
ヤキトリイコールお安い食べ物というイメージですが、地元にはヤキトリの高級店もあり、なかなか予約がとれないお店もあります。
ヤキトリにもクラスがある点が、B級グルメの聖地ともいえます。
【 テイクアウト型ヤキトリ店 】
■ゴム 8
ローカルの地である久留米からグローバルな企業になったブリヂストンは、売上高の桁が他の2社とは違います。
3社のなかで創業がもっとも遅い会社が、もっとも成長しました。
ブリヂストン |
アサヒ
コーポレーション
|
ムーンスター | |
創業年 | 1931年 | 1892年 | 1873年 |
売上高 | 3兆6,739億円 | 116億6,500万円 | 343億円 |
経常利益 | 4,632億円 | 4億8,300万円 | 1億600万円 |
従業員 | 14万4,632名 | 660名 | 811名 |
利益率 | 12.6% | 4.1% | 0.3% |
売上高@従業員 | 2,542.2万円 | 1,767.4万円 | 4,229.3万円 |
直近の業績だけでくらべるのは酷なものですが、アサヒコーポレーションは9期連続の減収となっており、長い目でみたほうがきびしくなります。
ブリヂストンの久留米工場の従業員数は882名、地元の工場一つで他の2社よりも従業員を多くかかえています。
久留米工場の通勤圏内に同社の工場は甘木工場、鳥栖工場、佐賀工場と3工場あり、それぞれ従業員は804名、545名、539名です。久留米は工場と働き口をヨソの町に逃がしたのでしょうか。
グローバル展開する企業は、為替や現地の物価に業績が影響されるのは必至です。
オーストラリアを除く全大陸に生産拠点をもつブリヂストンも例外ではありません。
一方、生産拠点を国内にとどめ、できるだけ国内の自社工場で生産するムーンスターはビジネスをドメスティックにしたこともあってか、従業員一人あたりの売上高はブリヂストンより1.6倍大きくなっています。日本人いや久留米人は生産性が高いようです。
*参考
ブリヂストン(連結:2014年12月期) :有価証券報告書
アサヒコーポレーション(2014年12月期) :毎日新聞20150331
ムーンスター(2014年6月期) :ふくおか経済20141111
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